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播磨 みどり 展 〈立体・インスタレーション〉

2004 年2月7日(土)〜2月15日(日) まで、会期中無休。
12:00〜20:00(最終日17:00まで)
展覧会の内容等
 骸骨、頭、足、椅子、家、動物の顎などをモチーフにした、モノクロームの立体作品
約10点によるインスタレーション。

作品制作について−作家のコメント

 「婚約 -engagement -」
あるとき本を読んでいて「性的関係というものは存在しない」という言葉に出会いました。その言葉はある種の抜けるような気持ちよさを伴った真実として光の下に何の抵抗もなく存在していました。何かが約束されていない状況を形として見るという行為はある無力感を伴いつつ抽象的・心理的なぼんやりとした何かを具体的・身体的な行為へと移すことを促す作用を含んでいるように思います。

何かを手にすることができないという約束をされていたとしても無効を前提に約束を維持する。
そこでは既に手段が動機に先行し、そのことの継続は約束の「内容」を解体する方向へと向かっている。型のみで存続しているような行為に私はある正しさをずっと感じている。それは何かを信じていないのと全く同様に何かを信じているからこそ続けられる行為である。

光の足りないところに形を見ようと目を凝らすこと、あらゆる歴史を集約して目を凝らすこと。視覚の限界の先の形は記号化されている。形を記号化するものは見るという行為の限界である。ある限界を超えたところではものは違う形に翻訳されて知覚される。どこまでもは見ることができない。しかしその限界を内包した状況を見ることができる。

理解とは知覚の限界を超えた想像力の範疇で行われるからこそ基本的には閉じられているが、重要なことはそれが見るという行為によって開かれたということなのではないかと思っている。

そしてそれが「見た」という経験の証拠、事実として、時間軸に乗ること。そしてそのことにより消化され、忘れ去られていくこと。見ることでつなげること。それは姿勢として解体する作業にとても近いのである。

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